【入門編】活用しないともったいない!?Amazon広告の入札戦略
こんにちは!
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多くの出品者の皆さまがAmazon広告を活用して販売していると思いますが、「キャンペーンの入札戦略」をご存じの方はどれくらいいらっしゃいますでしょうか?
「そんな言葉聞いたこともない!」「知ってはいるけど、使ったことがない」という方から、「しっかり活用してます!」という方まで様々だと思います。
アグザルファとしては、注意点はあるものの、入札戦略をうまく活用することで広告の効率や効果を高めることができると考えています。
そこで、今回はAmazon広告における「キャンペーンの入札戦略」について解説していますので、ぜひご活用いただければと思います。
目次
Amazon広告の入札戦略とは?
Amazon広告における入札戦略とは、スポンサープロダクト広告を対象に「どのように広告の入札額を決定するか」を決める仕組みのことを言います。
※一部、スポンサーブランド広告等でも使用できる機能がございます。
入札額を出品者が決めることもできますし、ある程度Amazonのシステムに任せることも可能です。
また、時間帯や曜日別に入札額を強めることも可能になります。
文章ではイメージがしにくいと思いますので、入札戦略がかかわってくるイメージを下に図解しました。
<入札額の設定から掲載場所決定までのイメージ>
上図のように、出品者が指定した入札額を適切に調整していく役割を持つのが入札戦略となります。
入札戦略には下記の4種類がございます。
- キャンペーンの入札戦略について
該当のキャンペーン内で設定している入札額をどこまでシステムに任せるかを決定する設定。- 入札額調整
入札枠ごとに入札額の上限を変更する設定。- ルールに基づく入札
設定した広告効率(ROAS)を基にAmazonのシステムが自動で入札額を決定する設定。- スケジュール式ルールつきの入札戦略について
時間や曜日、効率など、状況に応じて入札額を自動で変更する設定です。
今回は王道の「キャンペーンの入札戦略」と「入札額調整」について解説いたします。そのほかの入札戦略については、別の記事で解説予定ですので、公開までお楽しみに!
キャンペーンの予算ルールについては下記の記事にて解説しております。あわせてご確認いただくと理解がより深まっていきますので、ぜひご覧ください。⬇︎
キャンペーンの入札戦略について
キャンペーンの入札戦略とは、該当のキャンペーン内で設定している入札額をどこまでシステムに任せるかを決定する設定のことです。
入札戦略に関しては、原則としてスポンサープロダクト広告のみで設定が可能となっております。
それでは戦略の詳細と選び方を見ていきましょう!
戦略の詳細
具体的には下記のような「3つの戦略」があります。
- 動的な入札 – アップとダウン
Amazonは、広告が販売につながる可能性が高い場合に随時入札額を上げます(最大100%)。販売につながる可能性が低い場合には、入札額を下げます。- 動的な入札 – ダウンのみ
Amazonは、広告が販売につながる可能性が低い場合に入札額をリアルタイムで引き下げます。2018年8月1日以前に作成されたすべてのキャンペーンでこの設定を使用していました。- 固定入札額
掲載枠ごとに固定入札額と入札増加額を設定します。Amazonでは、正確な入札額と、出品者が指定した手動での調整額を使用します。販売の可能性に基づいて入札額を調整しません。
引用元:新しいキャンペーン(スポンサープロダクト広告の新しいキャンペーンの作成画面)
https://advertising.amazon.co.jp/cb/sp
(確認日:2025年4月8日)
各項目の解説は上記の通りとなりますが、簡単に説明すると、
動的な入札=出品者が入力した入札額を基準に、運用実績等に基づいてシステムで入札額を決定する。
(アップの場合は最大で入札額の2倍まで引き上げ。)
固定入札額=出品者が入力した入札額がそのまま確定の入札額とする。
(入札枠の調整等、入札額を引き上げる設定をしている場合には引き上げ分をプラスして入札。*)
※入札枠の調整等は次項以降で解説します。
▼入札額のイメージ
戦略の選び方
前述の3つの戦略を理解した上で、どの戦略を選べば良いのか。
Amazonのデータによると「動的な入札 – アップとダウン」を選択することにより、効率がよく、より売上につながりやすくなるといわれております。
「動的な入札 – アップとダウン」を使用したキャンペーンは、「動的な入札 – ダウンのみ」を使用したキャンペーンと比較して、ROASが9%低く、売上が4.3倍に増加しました(Amazon Internalデータ、2022年)。
引用元:新しいキャンペーン(スポンサープロダクト広告の新しいキャンペーンの作成画面)
https://advertising.amazon.co.jp/cb/sp
(確認日:2025年4月8日)
しかしながら、一概に「動的な入札 – アップとダウン」が良い運用方法なのかというとそういうわけでもありません。
アグザルファが考える、それぞれの入札戦略のメリットデメリットを下記にまとめてみました。
▼戦略ごとのメリット・デメリット
広告費予算に余裕がある出品者や広告の調整に時間を大きく割けないという出品者の皆さまは「動的な入札 – アップとダウン」を活用することにより、効果的に広告を活用できる可能性があります。
逆に、広告予算が限られてしまっている出品者や広告を調整する時間を割くことのできる出品者の皆さまに関しては「動的な入札 – ダウンのみ」を使用することにより、予算内での有効的な運用を実施することができるでしょう。
固定入札額は、無駄な広告費が発生してしまう可能性があるため、戦略的に使用したいキャンペーンがある場合に限定して使用することで効果を最大限に発揮できる戦略となります。
補足(スポンサーブランド広告とスポンサーディスプレイ広告について)
設定自体はスポンサープロダクト広告のみで可能なのですが、実はスポンサーブランド広告とスポンサーディスプレイ広告においてはシステム上望ましい結果が出ると予測された場合、入札額が最大300%引き上がる(100円の入札額で設定した場合、最大400円まで引きあがる)仕様になっております。
そのため、設定した入札額よりも高いCPCになっているということが生じる可能性がありますので、その点についてもご注意ください。
入札額調整について
入札額調整とは、入札枠ごとに入札額の上限を変更する設定方法となります。
※正確には入札戦略とは少し異なる項目とはなりますが、入札戦略とかかわりの深い部分になります。
入札枠とは?
入札額調整に関わる入札枠には3つの種類があります。
基本的には、入札額の引き上げしか対応できませんが、スポンサーブランド広告のみ入札額の引き下げも可能となっております。(2025年4月時点)
<スポンサープロダクト広告>
- 検索結果ページの上部(最初のページ)
- その他の検索結果
- 商品ページ
- Amazonビジネス掲載枠
<スポンサーブランド広告>
- 検索結果ページ以外の掲載枠
<調整可能な引き上げ・引き下げ率>
- スポンサープロダクト広告
- 0~900%の引き上げ
- スポンサーブランド広告
- 0~900%の引き上げ
- 0~99%の引き下げ
それぞれどの部分がAmazonサイト内で該当するのか見てみましょう!
検索結果ページの上部(最初のページ)
検索結果ページの上部とは、検索結果画面の最初の4枠がこの項目に該当します。
一番ユーザーの目に留まりやすく、CTRが広告枠の中で一番高い枠となります。
その他の検索結果
検索結果ページの上部や「高評価」などの広告ウィジェット以外の検索結果画面に表示させる広告枠が該当します。
基本的には検索順位が上位に表示されるほど、CTRが高くなる傾向にあります。
商品ページ
商品詳細ページ内の「スポンサー」と書かれた広告枠が該当します。
インプレッション数が出やすいですが、CTRは上記の2つの広告枠と比較すると低い傾向にあります。
Amazonビジネス掲載枠
Amazonビジネスのアカウントへの掲載枠すべての入札枠が該当します。
BtoCでの販売が見込めず、BtoBがメイン取引になりそうな商材や大容量の場合には通常の入札額を低めに設定し、Amazonビジネス掲載枠の引き上げを大きくすることで広告の効率を上げることができます。
検索結果ページ以外の掲載枠(スポンサーブランド広告のみ)
スポンサーブランド広告のみが対象となる掲載枠ですが、検索結果ページ以外の掲載枠の入札額を引き上げ・引き下げの調整ができます。
スポンサーブランド広告は、検索結果画面では画面占有率が高く、ユーザーの目に留まりやすい広告であり、最近では商品ページ内にもスポンサーブランド広告枠ができるなど、この広告の重要性が高まってきています。
ブランド認知度向上を目的に運用している場合には、商品ページへのブランド露出は非常に重要な役割を持つことになります。露出を重視されている場合は、商品ページ上にも積極的に掲載ができるように、掲載枠の入札額の引き上げを検討していくと良いでしょう。
入札枠の調整を変更した場合の反映
入札額の調整をした場合、それぞれの枠でキャンペーンの入札戦略で設定した入札額も変更になります。
意図していない入札額にならないよう注意しながら調整をしていきましょう。
例えば、入札額:100円としたキャンペーンにおいて、「検索結果ページの上部(最初のページ)」を20%引き上げた場合、該当の枠の入札額は、下図の斜めに線が入っている部分の金額が引き上げられます。
「動的な入札 – アップとダウン」の場合、100円で入札したものは入札額調整により、120円が入札額となり、最大で240円まで入札額として許容することになります。
「固定入札額」の場合には引き上げ分がそのまま反映し、入札額は120円で入札されることになります。
入札枠の調整の活用
入札枠の調整を何も調整しない場合、インプレッション数・CTRにおいて下記のようになる傾向があります。
インプレッション数
検索結果ページの上部(最初のページ)< その他の検索結果 < 商品ページCTR
検索結果ページの上部(最初のページ)> その他の検索結果 > 商品ページ
そのため、基本的にはインプレッション数が少ない入札枠の入札額を上げることがおすすめです。
「検索結果ページの上部」はCTRが高い傾向にありますので、ホットなユーザーに対してしっかりとアプローチができる掲載枠となります。
その分、他の出品者もこの掲載枠を取るために、入札額を上げてきていることが多いです。
特にマニュアルターゲティングの場合には、設定しているキーワードや商品を広告対象商品と関連性が高いものを選定できていれば、広告本来の役割である販売機会の創出に大きく寄与することになります。
ただし、商品ページへの露出を増やしたいキャンペーンであったり、検索結果ページからの流入では販売ができなそうな商品の場合には、「商品ページ」の入札額を上げていき、検索結果画面への露出が増えないように調整する場合もあります。
広告キャンペーンをどのように調整したいのかを考えて、上手に調整していくようにしましょう!
設定・変更方法
最後にそれぞれの設定方法、変更方法を確認していきましょう!
スポンサープロダクト広告においては新規キャンペーンの作成時にも設定することができますので、それぞれ新規キャンペーンの作成時の設定方法と、既存キャンペーンの変更方法を見ていきましょう!
キャンペーンの入札戦略
■新規キャンペーンの作成時
スポンサープロダクト広告の新規キャンペーンを作成する際には、作成画面の後半の「キャンペーン」という項目の中に、「キャンペーンの入札戦略」と「入札額調整」という項目があります。
この部分を入力することで、キャンペーンの運用方針を決めていくことができます。
■既存のキャンペーンの変更
既存のキャンペーンの「キャンペーンの入札戦略」「入札額調整」の方法を解説いたします。
「入札額調整」については2つの設定画面がありますので、2つの画面を紹介いたします。
1.「キャンペーンの入札戦略」「入札額調整」の2つを調整できる画面
①キャンペーンマネージャーで、「キャンペーンの入札戦略」「入札額調整」を調整したいキャンペーンをクリックします。
②左側の項目から「キャンペーン設定」を選択し、ページ下部の「キャンペーンの入札戦略」「入札額調整」から設定を変更します。
③変更内容を入力すると、変更する部分の周辺に「保存」のボタンが表示されますので、「保存」をクリックすると完了となります。
2.入札額調整のみできる画面
この画面ではそれぞれの入札枠でのパフォーマンスがみられますので、「入札額調整」の変更をする際にはこちらの画面にて変更することがおすすめです。
①上記の②で「入札額調整」をクリックすると「入札額調整」のみ変更の画面に遷移します。
②「入札額の調整」の項目をクリックすると下図のように「保存」ボタン等が出てきますので、パーセンテージの調整を行い、「保存」をクリックすれば完了となります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
本記事をまとめますと下記の通りとなります。
- キャンペーンの入札戦略の3つの入札方法
- 動的な入札 – アップとダウン
Amazonは、広告が販売につながる可能性が高い場合に随時入札額を上げます(最大100%)。販売につながる可能性が低い場合には、入札額を下げます。- 動的な入札 – ダウンのみ
Amazonは、広告が販売につながる可能性が低い場合に入札額をリアルタイムで引き下げます。2018年8月1日以前に作成されたすべてのキャンペーンでこの設定を使用していました。- 固定入札額
動的な入札は戦略的な運用が限定されるものの、広告運用者の手間を減らすことが可能です。
固定入札額は戦略的な運用がしやすいものの、広告運用者が細かく調整する必要があります。- 入札額調整は各広告の掲載枠において、入札額の上限を上げることのできる機能です。
入札戦略をうまく活用して、広告の狙った成果を上げられるようになりましょう!
広告には専門的な知識や戦略設計が必要となりますので、広告運用がうまくできないとお困りの際には、まずはお気軽にAmazon専門コンサル・運用代行のアグザルファまでご相談ください!
最後までお読みいただきありがとうございました
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